ぶろぐ

2014年06月01日
金繕いの井戸茶碗

金繕いの井戸茶碗

茶の湯の初期には、中国や韓国から輸入された器を茶碗としてみたて、

唐物として価値ある貴重な器として使用されていました。

貴重な器ですから、割れたり、欠けたりした器を、再び使えるようにと、

漆を使ってつなぎあわせ、その上を金で蒔絵を施しました。

その技法が金繕い(金継ぎ)です。

器本来の魅力をそこなうことなく、金の模様で別の美を見いだし、

価値を高めるという、かなり高尚な美意識です。

器だけでなく、釜、漆器、軸と年輪を重ね二度と手にすることの

出来ないものが価値を呼びます。

近代工業社会の価値観では常に新しさが要求されているようですが

、成就してきた社会では、建築含めて、金繕いの精神も必要です。

先人の創意や技術を謙虚に受け止め、それを生かし、新たな美を創造する。

文化財としての建築だけでなく、近代建築にも金繕いの精神を生かしたいものです。